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2017年版ウィキテキストエディター

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2017 wikitext editor.png

2017年版ウィキテキスト エディター VisualEditor拡張機能 内のモードの1つであり、利用者がウィキテキストのソースコードを編集する際に、ビジュアルエディターのツールを使用できるようにします。ビジュアルエディター内のツールバーでウィキテキストに切り替えるボタンをクリックすることで、この機能にアクセスできます。

ウィキメディアのウィキ群では、個人設定のデスクトップ向けのベータ版機能に遷移することで、この機能を有効にできます。

概要

現在のコンテンツの作成と整理のインターフェイスを維持し、改善していく」という2016-2017年の年間計画の目標のひとつを支援するため、編集委員会は新しいウィキテキスト エディターに取り組んでいます。

2つのモードの切り替えを改善するため、ビジュアルエディターに統合されています。ビジュアルエディターと似たデザインであり、citoid 機能をはじめビジュアルエディターの数多くの機能も備えています。 新ウィキエディターはデスクトップ用ベータ版から使えます。ファブリケーターのリンクはT104479で「modern wikitext editor」や 「new wiki text editor」、NWEとも呼んでいます。

これは「新しい」エディターであって従来のものの改善ではありません。ベータ版は、突然の改訂で編集者を混乱させたり既存のガジェットを壊したりないように、利用者からバグの報告を受け付ける期間を設けます。

このプロジェクトの根拠

2010年、ウィキメディア財団は使いやすさプロジェクトを完了して(おかげで現状のVectorスキンとアップロードツールとエディタが提供されました)、2010-2015年戦略計画でコミュニティによって選ばれた問題点の改善へ乗り出しました。 戦略計画には通知等の他に編集ツール、特にビジュアルエディターの改善点が多く含まれていました。しかしこれまでも当面も、ウィキテキストを廃止する計画はありません。ビジュアルエディターは従来のソース編集を代用するものでは決してなく、長い目で見ると、コミュニティにとってどちらの編集方法もウィキメディアのプロジェクト群の成功に欠かせないものです。

2016年12月時点ではウィキメディアのほぼすべてのウィキ群で、3つの主要なエディタを提供しています。利用者にしてみると3つの外観ばかりか挙動と実行、ヘルプやサポートに一貫性がありません。1つめはウィキエディター (WikiEditor) と呼ばれる2010年代のデスクトップ向けのウィキテキスト エディター、2つめはデスクトップ向け・携帯機器向けの形態がある視覚的なエディター、3つめは携帯機器向けの必要最低限の機能を備えたウィキテキスト エディターです。

2010年以来、経験の長さに関わらず利用者が私たちのソフトをどう使っているか、編集用ソフトウェアで改善してほしいと考えている点は何か、実に多くを知ることができました。調査に基づくビジュアルエディタの設計により、ベテラン編集者が使い慣れたウィキエディターを離れ、初学者にも使い方が明確にわかる使いやすいデザインを目指したのです。 完璧とはいかないまでも、デザインやワークフローのヒント等、ビジュアルエディターは全般に初学者から強く支持されたようです。技術面で新しい課題も多く、ページでの挙動(例:ソースを編集を押した時)やツールとの相性(例:フロー) 、あるいはデスクトップ版と携帯機器版等、他の拡張機能との伸展性を考えて構築しました。

3つばらばらの編集システムがあるのは不都合です。編集初心者は、せっかく覚えたことが別の状況(議論ページの編集等)では使えないのです。経験を積んだ編集者は初心者の相談に乗ろうとしても、相手の状況を理解するのに何度も質問をしなければなりません。管理者はコミュニティの希望に合わせ、編集ソフトウェアごとの調整が必要だし—あるいはソフトウェアによっては、希望通りにできないと判明するだけに終わってしまいます。 スクリプトやガジェットの開発者にとって、さまざまな状況への対応(もしくは無視)をさせられることは徒労になります。何か修正したり機能を追加したりするたび、3倍の手間がかかることを頭に置いて作業するのでは、開発者もたまりません。さらにウィキメディア財団の寄付者のご芳志が複数の並行作業に費やされるのでは非合理です。

上記のような経緯から、現在、新しいウィキテキスト エディタに取り組んでいます。これによりデスクトップとモバイル、ウィキテキストとビジュアルエディタの体験を統合し、一貫性をもたらします。 複数のエディタに互換性があり、状況やコンテンツの種類が変わってもできるだけ使用体験が滑らかなプラットフォームを目指しています。ユーザーの皆さんに使い心地の良さを提供し、現状の機能性と両立させようとしています。

現在の実装はあくまでも皆さんからフィールドバックを集めるベータ版運用だという点にご留意ください。品質要件(新人ユーザーの使用感とベテラン編集者の満足度を含む)を満たした時点で、おそらく2017年半ばに現在のウィキテキスト編集機能と置き換えて既定のエディタになる計画です。 もちろん利用を希望しないユーザーはこの機能がベータ版運用の期間に使わないという選択ができますし、実装後はビジュアル エディタと共に無効に設定できます。現状でウィキテキスト エディタの運用は少なくとも今後2、3年は継続する予定です。もし非推奨にすることがあっても、利用を続ける道が残ります。

開発の目標と状況

初回のリリース (ベータ機能)

当初、このプロジェクトが目指したのは、既存のウィキテキスト エディタつまりWikiEditorと同じツールバーをビジュアル エディタでも使い、ボタンの位置も変えないことでユーザーに一貫性のある使用感を提供することでした。その実現には少なくともウィキテキスト エディタのボタンをほぼすべてコントロールできるようにすることで、ごく少数の例外を次にあげます。

  • 基本ツール(太字、斜体、署名、リンク、画像);
  • 高度なツール(見出し、箇条書きリスト、番号付きリスト、拡大、縮小、上付き文字、下付き文字、ギャラリー、表);
  • 特殊文字の挿入、そして
  • 検索して置換です。

上記の項目はいずれも2016年8月までに完成しており、現行のウィキテキスト エディタにはなかったさまざまなツール(取り消し線や下線、テンプレート添付など)や、HTMLコードを貼り付けると自動的にウィキテキストに変換する機能も同様です。 特筆すべきはユーザーがURLやDOIコードに基づいて手早く出典を追加できるツールで、「サイトイド」(citoid)といいます。機能としては英語版ウィキペディアなど数件のウィキで個別に開発済みのガジェットに似ていて、さらに進化した上に誰でも使えるようになる予定です。

果たして拡張機能が期待通りに機能するかどうかQAテストを念入りに行い、デザインの評価や構造化したユーザーテストをしました。設計どおりに機能することを確認でき、新人ユーザーにとって(少なくとも)使い心地の良さに差がないとわかった段階でベータ機能を導入し、技術レベルの異なるベテランユーザーを揃えてフィードバックをお願いしました。

完成版ベータのリリース (改訂版のリリース前の段階)

ベータ機能としての初回リリースの目標は、この新しい編集機能が皆さんにとって使いやすいかどうか、初期のフィードバックを得ることです。変更点に関し、たくさんのフィードバックから提案を汲み取れると期待しています。 すでにいくつかの点の改善を念頭に置いています。なかには新しいウィキテキストエディタのリリースに先立って、ベータ機能とは別に提起する必要がありそうな案件もいくつかあります。技術的に難しいため延期されてきたものや、あるいは現実世界の既存のユーザーからフィードバックを受け、できるだけ使いやすい機能作りに役立てたほうがよいものもあります。

左記のうち、第1の分類(大きな課題)として節の編集を定義し、編集ボタンを押すとページ内の編集をする範囲に限定して すべて作業可能なデザインで表示するべきと考えています。するとユーザーが小さなディバイス上でもズームインしたり、あるいはその他のアクセシビリティやプラットフォームに依存する条件でも、インターフェースは滑らかにスケールを拡大縮小できるようになります。これらを実現するとモバイル版でもベータ版の拡張機能としてサンプルを提示でき、PC版利用者に限らず、すべてのユーザーに使ってもらえるようにしたいのです。

前述の課題のうち第2の分類(フィードバックの対象)についてはエディタ内蔵のヘルプを用意し、ユーザーが初めて編集ボタンを押した直後からユーザーをガイドします。編集の各段階を通して、またやがて編集者として経験を積んだときにも役立つようにする必要があります。現状のウィキテキスト エディタにも「ヘルプ」タブが備わり、簡略なウィキテキストのガイドを提供しており、ビジュアルエディターにあるユーザーガイドへのリンクをこの目標に応用できる可能性があります。その具体的な挙動や、強調すべき点は何か、私たちのコミュニティから多くの経験者にアイデアを出してもらえるかもしれません。 これらに加え、ガジェットの利用でエディタの機能がどう拡張されるか整理する必要があります。現状では新しいエディタの統合は複雑で、いくつかのガジェットの変換を必要以上に難しくして、ユーザーを困惑させる場合があります。多くのウィキのコミュニティは特定のガジェットに依存して編集ワークフローを効率化していることから、ウィキ群には今回のような改善点を柔軟に試験できる可能性を確保しておくべきなのです。

スケールの変更は当然ながら一部のユーザーのワークフローを混乱させる可能性があり、相対的な「エッジな事例」では対処しないといくつかの問題が起きると予想されます。ベータ機能のリリース後、数週間から数ヶ月を当てて上記の懸案の発見と対処ができることを今から楽しみにしています。

見送るもの

上に説明したものに加えて、その他可能であれば提供できたらよいというものがありますが、開発コストの高さやユーザーが使うにはおそすぎることを考慮して最初から考慮していません。 私たちが提供できたらと考えている機能の1つは、ユーザの編集中に下書きをローカルに自動的にを保存する機能で、入力中にブラウザやコンピュータがクラッシュしたり電源が切れたりした場合に、最初からやり直さなくても再開できるものです。これはユーザをたいへんなストレスから救い、ごくまれなケースとしても、特に状態が悪い/古いコンピュータあるいはネットワーク接続の問題を抱えたユーザを救済します。

しばしば話題になるウィキテキストの構文強調機能ですが、利用者が着目する正しいコンテンツに視線を誘導する助けになります。実は、2011年に現状のウィキテキスト エディター向けに開発済みだったのですが、ウィキテキストの高度な複雑性が原因となって、この機能を使おうとするとほとんどの利用者の処理速度が著しく遅延してしまうことから、開発を放棄するほかなかったのです。 あれから5年が経ち、ほとんどのユーザの使用機器は当時と比べると処理速度が上がり、情況が少し好転しました。また同時に、私たちが強調表示の対象とする種類のウィキテキストをいくつか単純化した場合、パフォーマンスがどれほど向上するか、調べる価値があるかもしれません。

(この期間にRemember the dot の構文強調機能WikEdが提供した構文強調表示を、ガジェットとして利用可能なウィキがあります)。また、この拡張機能はExtension:CodeMirror経由で2017年版ウィキテキスト エディターに導入されました。

ブロックごとにウィキテキストの構造を折りたたむ機能は、構文強調表示よりもエラーを起こしやすいものの、利用者が編集しないものを隠して作業中に目にしなくて済むようにします。例えば、長いinfoboxの呼び出しや脚注は、実際に編集するまでブロック単位で折り畳むことができます。 これまでビジュアル エディターのために開発した技術は、この信頼性の高い使用事例をもたらすにはよく適していることから、今後も継続していける案件になりそうです。もちろん、構文強調表示機能ではほとんどの利用者にとって便利な機能を備えることを優先し、その代わり、ウィキテキストの構造の複雑さを妥協することも考える必要があるかもしれません。

ほかに提供できそうな便利機能としては、ユーザーの最近の活動をもとに割り出したワンクリックの編集要約ボタンを2、3個用意し、編集結果を保存しようとするときに使うように呼びかける機能です。すでにこのような拡張機能を取り入れたいくつかのウィキでは、ガジェットとしてたいへん人気があり、すべてのウィキのユーザーに使ってもらえるようになると便利でしょう。それができない場合、ウィキごとにガジェットの達人がいるなら、それを設定して維持する手助けをしてもらう必要があります。

資料

関連項目