Manual:MediaWiki のインストール

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このページでは、MediaWikiを手動でインストールするために必要な手順が概説されています。インストール後、追加の設定の詳細はManual:システム管理#設定で見つかります。

MediaWiki のインストールには、ウェブ ホストの使用方法に基本的な知識が必要です。 Apache (ウェブ サーバー ソフトウェア)、PHP、MySQL/MariaDB (データベース) についてある程度の経験があるとより簡単です。 MediaWiki のインストールに関する質問がある場合は、Project: Support desk に問い合わせるか、コミュニケーション に列挙されている他の場所を参照してください。

以下の付録の節では、手動インストールに代わる方法のほか、異なるシステム構成に関する具体的なインストール ノートも提供しています。

より速くローカル環境をセットアップするには、ローカル開発クイックスタート を参照してください。

インストール要件の確認

ご使用のシステムがインストール要件を満たしていることを確認します。

インストールする予定のバージョンのMediaWikiのリリース ノート も必ず確認してください。

MediaWiki ソフトウェアのダウンロード

MediaWiki の tar ファイルを公式ダウンロード ページからダウンロードします。

本番環境で MediaWiki を使用している場合、リリース マネージャーは、バージョン ライフサイクルとそのサポート終了 において「現行の安定版」、「旧版」または「長期サポート版」として列挙されているバージョンのみを本番環境で使用することを強く推奨しています。 古いバージョンには、重大なセキュリティの脆弱性や他の大きなバグが含まれている可能性があり、データ損失やデータの破損の危険が伴うことがあります。 現行の安定版リリースは MediaWiki 1.43.0 です。

MediaWiki ソフトウェアを展開する

ダウンロードされたファイルは、.zip または .tar.gz のファイル形式です。 このアーカイブ ファイルを使用する前に、展開する必要があります。 ローカルで展開 (その後 FTP でサーバーにアップロード) することも、サーバーで直接展開することもできます。

これは通常、Windows 上では 7-Zip (無料)、WinZipWinRARIZArc (無料) のようなソフトウェアで実施します。

Linux、Mac OS Xの場合、以下で解凍できます。 tar -xzvf mediawiki-*.tar.gz

セキュリティとファイルのパーミッション - アーカイブファイルを root/admin ユーザーとして展開する場合、システムの設定に応じてセキュリティのためにファイルの所有者を変更する必要があるかもしれません。 Linux システムでは、以下のように chown を使用してください: chown -R <new_owner_user> <mediawiki_folder> ファイルの権限を保護するための詳細には、Manual:Security#File permissions を参照してください。

サーバーへのファイルのアップロード

まだ、ウェブ サーバーにファイルをアップロードしていない場合は、今すぐアップロードしてください。(ウェブ サーバー ソフトウェアが localhost でローカルに動作していてまだコピーしていない場合は、今すぐコピーしてください。)

ウェブ サーバーのウェブ ディレクトリに、以下のいずれかの方法でファイルをアップロードします:

  1. zip解凍したフォルダを直接コピーする、または
  2. FileZilla (Windows、OSX、Linux) や Cyberduck (Windows、OSX) のような FTP クライアントを使って行う
  3. cPanel File Managerなどのホスティングサービスによって既に提供されているソフトウェアを使用する

アップロード ツールに「ファイル名を小文字に変換する」オプションがある場合は、アップロード プロセス中にファイル名が意図しない変更を受けないように、これを無効にする必要があります。

Apache HTTPD Web サーバーを使用する場合、httpd.conf ファイルの DocumentRoot ディレクティブで正しいディレクトリを指定します。 既定では、これは /var/www/ または <Apacheのフォルダー>/htdocs です。

Apacheサーバーの設定とディレクトリファイル httpd.conf の正確な場所は、オペレーティングシステムに依存します。 Debian および Ubuntu では、Apache サーバー設定のファイル名とディレクトリ名は /etc/apache2/apache2.conf です。 Red HatおよびFedoraでは、このファイルは/etc/httpd/conf/httpd.confです。

アップロードしたフォルダーの名前を、URL に表示したい名前に変更してください。 例えば、フォルダーの名前を wiki に変更すると、URL は example.com/wiki として表示されます。 あなたのウェブ サーバーが例えば http://localhost で動作している場合、ディレクトリ名を /w/ に変更すればあなたのウィキは http://localhost/w/index.php でアクセスできることになります。

初期設定スクリプトを実行した後、ショート URL を設定したい場合は、/wiki/ の名前をまだ使用しないでください。

データベースをセットアップする

MediaWiki の初期設定スクリプトでは、ウィキの内容を格納するためにデータベース名とデータベース ユーザー名が必要です。

既にデータベース サーバーがあり、「root」(admin) ユーザーのパスワードを知っている場合は、下の #インストール スクリプトの実行 の節まで読み飛ばしてください。

root ユーザーのパスワードを知らない場合、例えばホスティング サーバーにある場合、次の節で MediaWiki インストール スクリプトを実行する前に新しいデータベースを作成する必要があります。

データベースはMariaDB/MySQLを推奨します。 PostgreSQLとSQLiteはサポートが限定的なので、特別な理由がない限り使うべきではありません。 どのデータベースを選択すればいいか分からない場合は、MariaDB を使用してください。

データベースのセットアップが終わったら、以下の#インストール スクリプトの実行 を行ってください。

SQLite

SQLite の追加のセットアップは不要です。ただし、システムに PHP の pdo-sqlite モジュールがインストールされている必要があります。

SQLite のインストール ページでは、データベース名(どんな値でも結構です)とSQLite データベース ディレクトリを指定します。 インストーラはデータベースディレクトリをドキュメントルートの外側にあるサブディレクトリに設定し、必要があれば作成しようとします。 ディレクトリが安全ではない(例えば、ウェブ上で閲覧できる)場合、 手動で設定を変更して誰でもウェブでアクセスできるということがないようにしてください。

MariaDB/MySQL

MariaDB/MySQL データベースとデータベース ユーザーを作成してください。

以下のコマンドは、名前が my_wiki のデータベース、名前が wikiuser のユーザーを作成し、そのデータベース上でユーザーに権限を設定します。

CREATE DATABASE my_wiki;
CREATE USER 'wikiuser'@'localhost' IDENTIFIED BY 'database_password';
GRANT ALL PRIVILEGES ON my_wiki.* TO 'wikiuser'@'localhost' WITH GRANT OPTION;

データベースがウェブサーバーと異なるサーバー上で動作している場合のみ、適切なウェブ サーバーのホスト名 (下記の例では mediawiki.example.com) を指定する必要があります:

GRANT ALL PRIVILEGES ON my_wiki.* TO 'wikiuser'@'mediawiki.example.com' IDENTIFIED BY 'database_password';
  警告: MySQL/MariaDB は、すべてのクエリを履歴ファイルに記録します。これにはユーザー アカウントのパスワードが含まれます。 これが気になる場合は、MySQL の説明文書に従って、これらのクエリを実行した後に .mysql_history ファイルを削除して無効にしてください。

PostgreSQL

PostgreSQL を使っているのであれば、データベースとあなたが作ったユーザが必要です。あるいは「superuser」権限を持つPostgreSQLユーザのユーザ名を設定フォームで指定しても結構です。 多くの場合、このデータベース ユーザーのユーザー名は postgres です。

Linux コマンドラインで、postgres ユーザーとして以下のコマンドを実行すると、名前が wikiuser のデータベース ユーザーと、名前が wikiuser のユーザーが所有する my_wiki という名前のデータベースが作成されます。

 createuser -S -D -R -P -E wikiuser (そしてパスワードを入力)
 createdb -O wikiuser my_wiki

あるいは特権ユーザ(初期値はpostgres)でデータベースプロンプトにて以下のコマンドを実行します。

CREATE USER wikiuser WITH NOCREATEDB NOCREATEROLE NOSUPERUSER ENCRYPTED PASSWORD 'database_password';
CREATE DATABASE my_wiki WITH OWNER wikiuser;

PostgreSQLを使ってMediaWikiを実行する場合における既知の問題一覧に書かれている内容に注意してください。

インストールスクリプトの実行

次に、ウェブ ブラウザーで MediaWiki インストレーションの URL に移動して、MediaWiki のインストールを完了してください。Manual:構成スクリプト 内の手順に従ってください。

さらなる環境設定

最新の状態に保つ

インストールした後も、最新リリース版がインストールされた状態を維持し、サーバーを安全に保つようにしてください。

MediaWiki リリース告知メーリングリストに登録する

付録

手動インストールの代替手段

手動インストールはしばしば好ましい方法です。利用者には、ウィキがどのようにインストールされるかについてのより多くの制御と洞察が与えられるため、トラブルシューティングや保守が容易になります。自動化されたプロセス、パッケージ、バンドル、およびサービスはすべて独自の特性を持っています。

MediaWiki を手動でインストールする代わりに、より簡単な代替の選択肢があります:

rootアカウントを作成する時、パスワードはあなたが覚えられるものにしてください。

comparison of distribution options も参照してください。

システム固有の手順

Manual:OS 固有のヘルプ に列挙されているページには、特定のシステムを対象としたより詳細なインストール手順が記載されています。

しかしながら、大部分の場合、これらのシステムごとの文書はあまり保守されておらず、常に最新であるとは限りません。 システムごとのインストール手順を確認する前に、まず MediaWiki のインストール (このページ) を参照してください。

複数のウィキを実行

Manual:FAQ#Installation and configuration を参照してください。

既存のウィキ データベースをインポート

Manual:FAQ#Installation and configuration を参照してください。

関連項目