MediaWiki 1.31

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MediaWiki 1.31 は MediaWiki の廃止された長期間サポート リリースです。 変更点の完全な一覧については、リリース ノート ファイルを参照してください。 2017年9月26日より、番号が増える"wmf "ブランチを通じて、ウィキメディア財団のウィキ群に展開されました。 1.31.0 安定版リリースは2018年6月13日に公開されました。 最新のリリースをダウンロードするか、Git 内REL1_31 ブランチをチェックアウトしてこのリリースに追随してください。

当初は2021年6月に廃止の予定でした。 MediaWiki 1.35 の開始時期が2020年9月に遅れたため、1.31 は2021年9月30日に廃止されました。

新着情報

より多く同梱された拡張機能

 
この画像上でクリックすると MultimediaViewer 拡張機能が動作します(個人設定で無効にしていない場合)

MediaWiki の tarball に同梱されている拡張機能集が増加しています。新しく追加されたものは以下のとおりです:

  • CategoryTree
  • CodeEditor はウィキ上で CSS および JavaScript を編集する際のより使いやすいエディタを提供します。
  • MultimediaViewer は画像およびギャラリーの lightbox ビューアを提供します。
  • OATHAuth はウィキアカウントの二要素認証を提供します。
  • Replace Text は、管理者がウィキ全体の文字列置換を行うためのフォームを提供します。文字列置換の対象は、ページの内容とページのタイトルの両方です。

手違いにより、Nuke 拡張機能は MediaWiki 1.31.0 の tarball には含まれていません。この拡張機能を使用したい場合は、個別にダウンロードしてください。これは MediaWiki 1.31.1 以降で修正されました。

外装

Timeless 外装

Timeless は MediaWiki の新しいレスポンシブな外装であり、新たに同梱されるようになりました。

CologneBlue および Modern

CologneBlue および Modern 外装は、現在も MediaWiki に対応していますが、同梱されなくなりました。それらの外装を更新またはインストールする場合は、個別にダウンロードしてください。

HTML 5 構文解析アルゴリズムに置換された Tidy

詳細はよくある質問 を参照してください

正しくないウィキテキストを現代的で標準に準拠した方法で整形するため、HTML 4 ベースの Tidy ライブラリが PHP のみで書かれた HTML 5 構文解析器 RemexHtml に置き換えられています。行われなくなる tidy の整形にコンテンツが依存している場合は、それらを修正する必要があります。

Parsoid とともに Linter 拡張機能を使用することで、RemexHtml 構文解析器を利用したレンダリングの際に差異が生じる問題が発生するページを割り出せます。 ParserMigration 拡張機能は、エディターに tidy および RemexHtml を利用したレンダリングの比較を横に並べて表示します。

ウィキ間利用者名

MediaWiki は、版や記録項目等において "iw>Example" のような形式の「インターウィキ」利用者名をサポートするようになりました。これにより、外部のウィキ(例えば Wikibase によって生成されたもの)からのページの取り込みやイベントの正確な記録が可能となり、現在存在する、あるいは将来作成される可能性があるローカルアカウントによって混乱することがなくなります。

  • (タスク T9240) ページの取り込みは、不明な(オプションで既知のものも)利用者名を"iw>Example"のような形式で記録するようになります。
  • (タスク T20209) Linker(履歴ページ、ログページ等で使用されています)は、[[iw:User:Example|iw>Example]] というウィキテキストのように、"iw>Example" という形で利用者名を表示します。

さらなる UI の標準化

やるべきこと(TODO): Expand this
  • MediaWiki プロジェクトを横断したダイアログボックスの標準化の最初のパスとして、Html クラスが messageBox、successBox、errorBox および warningBox を生成するヘルパーメソッドを提供するようになりました。

その他の機能の変更

  • すべての利用者に対して、90編集/分という既定の編集速度制限を追加します。これは $wgRateLimits の設定で変更できます。
  • (タスク T143790) $wgEmailConfirmToEdit edit 操作にのみ影響します。
  • (タスク T76554) ….json と名付けられた利用者下位ページは、….js….css ページと同様の方法で保護されるようになりました。そのため、そのページに環境設定オプションを安全に配置できます。
  • (タスク T181651) ファイルページの情報ページでは、基本情報表にファイルの base-16 SHA1 ハッシュ値を表示するようになりました。
  • (タスク T189785) pingback 機能は毎月1回ハートビートを ping し、活動中のウィキの特定を試みます。
  • (タスク T19099) 存在しないページにリンクするタブ(未作成の議論ページへのタブ等)は色分けされ、さらに状態を示すツールチップが付きました。

1.31 において更新された言語

MediaWiki は 350 以上の言語をサポートしています。多くのローカライゼーションは定期的に更新されています。以下では、Phabricator のレポートによる言語への変更、新しい言語および削除された言語のみが記載されています。

  • (タスク T180052) ミランダ語(mwl)では、文法的性が付与された NS_USER/NS_USER_TALK のサポートを開始しました。
  • (タスク T182305) 新規言語サポート: ニュンガル語(nys)。
  • (タスク T186359) 新規言語サポート:シベリアタタール語[cебертатар](sty)。
  • (タスク T186635) 新規言語サポート:ギニアクレオール語(gcr)。
  • (タスク T186647) 新規言語サポート: クムク語 [къумукъ] (kum)。
  • (タスク T187750) 新規言語サポート:Spanish formal address(es-formal)。
  • (タスク T187824) 新規言語サポート:Hungarian formal address(hu-formal)。
  • (タスク T189127) 新規言語サポート:ゴロンタロ語(gor)。

MediaWiki 管理者向けのアップグレードの注意点

PHP7 または HHVM が必要になりました

MediaWiki 1.31 は PHP 7.0.0 以降を必要とします。HHVM 3.18.5 以降もサポートしますが、長期間のサポートのため、一般に PHP 7.0.0 以降の使用が推奨されます。

データベースの変更

1.31 には 1.30 からいくつかのデータベース変更があり、スキーマ更新をしなければ動作しません。PostgreSQL のユーザーの皆さんはバージョン 9.2以降をご利用ください。

Revision テーブル

リビジョンテーブルのようないくつかのとても大きなテーブルへの変更のため、スキーマ更新には非常に長い時間(中規模サイトで数分、大規模サイトで数時間)がかかる可能性があることに注意してください。更新前には常にデータベースをバックアップすることを忘れないでください!

Archive テーブル

MySQL、SQLite、あるいは MSSQL を利用していて、スキーマ変更の適用に update.php を使用しておらず、かつ手動での migrateArchiveText.php の実行と patch-drop-ar_text.sql の適用のためのダウンタイムを確保できない場合は、MediaWiki 1.31 への更新の前に、archive テーブルの ar_text および ar_flags カラムに既定値を適用するか、それらのカラムが NULL を許可するように設定する必要があります。 maintenance/archives/patch-nullable-ar_text.sql は、MySQL でこれを行う方法を示します。

Actor テーブル

ログイン済みあるいはIPの「アクター」の識別が、新しい actor テーブルに移されています。Revision や logging のようなテーブルの行は、各行に利用者 ID と利用者名/IP を格納するのではなく、アクター ID を参照します。

  • これは現在 $wgActorTableSchemaMigrationStage によって制御されています。ほとんどのウィキでは、すべての必要な拡張機能が更新され次第、これを MIGRATION_NEW に設定し、maintenance/migrateActors.php を実行することができます。
  • データベース上の記録された操作の行にアクセスするほとんどのコードは、SQL クエリの構築に必要な情報を取得するために関連する getQueryInfo() メソッドを使用するべきです。移行期間中は、アクター関連フィールドへのアクセスに必要となる機能フラグが付加された情報を取得するために、ActorMigration クラスを使用することもできます。

詳細は 操作者の移行 ページを参照してください。

環境設定の変更

  • $wgEnableAPI および $wgEnableWriteAPI は非推奨となり、将来のバージョンでは削除される予定です。API は現在安定しており、安全で、必須であると考えられています。
  • 現在は既定値となっているため、$wgUsejQueryThree は削除されました。これは移行期間中の一時的な変数と説明されており、1.29 より廃止予定となっていました。
  • $wgLogoHD が SVG 画像をサポートするように更新されています。これは $wgLogo を使用します。$wgLogo では PNG のようなフォールバック画像を指定することができます。
  • (タスク T44246) 利用者にページを巡回済みにする権限がない場合、$wgFilterLogTypes は 'patrol' を無視しないで処理するようになりました。
  • 取り込まれた版または CentralAuth のグローバルブロックを含むウィキでは、maintenance/cleanupUsersWithNoId.php を実行する必要があります。
  • 1.27 より廃止予定となっていた、構成設定 $wgResourceLoaderMinifierStatementsOnOwnLine および $wgResourceLoaderMinifierMaxLineLength が除去されました。
  • (タスク T180921) $wgReferrerPolicy は、リファラー ポリシー仕様の最新バージョンを使用していないブラウザー向けのフォールバックをサポートするようになりました。
  • $wgFragmentMode が既定で [ 'legacy', 'html5' ] に設定されるようになりました。これは人間が読めるセクション ID への移行の最初の段階で、後に既定のモードとなる 'html5' へと変わるでしょう。
  • CACHE_ACCEL は、現在 APC(u) または WinCache のみをサポートします。アップストリームが活発でないため、XCache のサポートは削除されました。また、PHP 7へ移行する計画もありません。
  • 関連する構成オプション $wgAllowCategorizedRecentChanges を含む、古いCategorizedRecentChanges 機能は削除されています。
  • (タスク T188472) $wgArticleCountMethod に対する 'comma' コード値のサポートはパフォーマンス上の理由から終了し、その設定のままインストールすると、値を 'any' に設定した状態で実行されます。
  • (タスク T185753) MediaWikiでは利用者の入力を整えるため、これまで既定で無効だったRemexHtmlが有効になりました。HTML整形を完全に無効にするには、$wgTidyConfig nullに設定します。すでに廃止された昔のTidyを外部バイナリとして使うには、$wgTidyConfig nullに、かつ$wgUseTidy trueに設定します。
  • $wgLogAutopatrol の既定値が true ではなく false になりました。
  • $wgValidateAllHtml は削除され、無視されるようになります。
  • 1.25 より非推奨となり無視されるようになっていた $wgScriptExtension が除去されました。詳細は 1.25 のリリースノートを参照してください。
  • $wgUseAjax はすでに廃止された連動するAJAXフレームワーク同様、非推奨になりました。いくつかの拡張機能ではこれを誤用してAJAX機能を有効にするかどうか判断しており、問題をさらに複雑にしていたからです。
  • $wgDBmysql5 は非推奨となり、将来のバージョンで除去されます。これは導入時より実験的とマークされてきた拡張機能でした。
  • $wgDBmwschema の対象が全種のデータベースに拡大しました。旧版のMediaWikiではこれをインストール段階で〈mediawiki〉に設定し、データベースがPostgreSQLあるいはMSSQL以外の場合、更新時にエラーの原因になっていました。その場合はこの拡張機能をLocalSettings.phpの設定から削除してください。

1.31における操作APIの変更

  • (タスク T185058) action=query&list=tagsにおけるtgpropに対する'name'値は削除されました。出力になんら影響を与えず、名称はいずれにしても必ず返されたためです。
  • action=moveに対するパラメータの'watch'および'unwatch'を削除。非推奨で、2010年に1.17以降は偶発的に機能しなくなりました。'watchlist'を代用してください。

1.31 におけるその他の変更

  • Internet Explorer 10 に対するブラウザー サポートは、グレード A からグレード C に下げられました。
  • Opera 12 以前に対するブラウザー サポートは完全に廃止されました。Opera 15 以上はグレード A が続いています。
  • ストレージ層に複数コンテンツの更新機能を導入しました。<https://mediawiki.org/wiki/Requests_for_comment/Multi-Content_Revisions>を参照してください。
  • "free" CSS クラスは、ウィキテキスト中の角括弧で囲まれていない URL にのみ適用されるようになりました。角括弧を使用して書かれたリンクは、"free" ではなく "text" を得るようになります。
  • タスク T157418: ウィキテキスト見出し、ウィキテキストリスト項目、ウィキテキスト表キャプション、ウィキテキスト表見出し、ウィキテキスト表セルから空白が取り除かれます。HTML 見出し、HTML リスト項目、HTML 表キャプション、HTML 表見出し、HTML 表セルはこの除去動作を行いません。
  • Add support for PSR-4 namespace autoloading for PHP classes in core and extensions (タスク T173799, タスク T99865).

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